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コラム

社長!ふざけんなよ!!

出典:毎日新聞 平成11年2月27日朝刊
『La Femme~ラ・ファム~』連載
原題:「社長がセクハラ・・・賠償は?」 

中小企業に就職して2年のOLです。私は事務係をしていますが、営業担当の男性社員が社外に出た後、社長と2人きりになることがよくあります。そのような時、社長はさり気なく私の肩や髪を触ったり、みだらな言葉を言ったりします。とても苦痛ですが、損害賠償などを認めてもらえるのでしょうか?
(会社員 20歳)


セクシュアル・ハラスメント(セクハラ)の問題が社会問題と認識されるようになり、“泣き寝入り”していた立場の女性から、多くの裁判が起こされており、次第に女性側の主張が認められる可能性が高くなっています。
例えば、看護婦さんが、上司から、勤務中、胸、腰、太股などを触られたり、「いい尻しとるな」「生理と違うか」「処女か」などのひわいな言葉を浴びせられたという訴えでは、裁判所は上司によるセクハラの事実を認め、上司と勤務先の病院(使用者責任)にあわせて55万円の支払を命じています。

ただ、セクハラ問題に絡む裁判は難しい面もあります。同じことを言われても、「上司」と「キムタク」では女性側の不快さの程度が異なるといった受け取り方の問題や、密室的な状況での出来事だけに、実際に訴訟を起こした場合に裁判上で立証(具体的な被害事実を証明すること)が難しいといったこともあります。

ところで、「男女雇用機会均等法」(雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律)が改正され、法律で初めてセクハラの定義と伴に使用者にセクハラ防止の配慮義務を定められました(施行は平成11年4月1日から)。その具体的内容は労働省が告示した指針で明らかにされています。この指針では、男性も被害者に含まれており、「男らしくない」などと言われた男性が女性を訴え出るような時代が、やがて来るかも知れません。

さて、ご相談の内容であれば、損害賠償を認めてもらえる可能性がありますが、立証の難しさの問題、会社で事実上働けなくなるといった事態も想定され、裁判が根本的な解決になるかなどケースに合わせた検討事項も多いと思われます。まずは最もよい解決方法について、弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。
北海道家庭生活総合カウンセリングセンター(011・232・8740)もこのようなセクハラの相談を受け付けています。

関連情報

◎横浜セクシュアル・ハラスメント事件:地方裁判所と高等裁判所との間で、セクハラの有無についての認定が分かれた事例

・横浜地方裁判所平成7年3月24日判決
女性の拒否行動が冷静なもので不自然などとして、セクハラの事実を否定した。
・東京高等裁判所平成9年11月20日判決
アメリカの強姦被害者の対処行動に関する研究例を挙げるなどして、女性の回避行動に不自然はないなどとして、セクハラの事実を認めた。

◎セクハラ疑惑名誉毀損事件: 研究補助員の女性が、教授に対し、セクハラを受けたとして慰藉料300万円の支払を求めたところ、逆に、教授が名誉毀損で女性を訴え、女性に60万円の支払が命じられた事例(秋田地判平成9年1月29日)

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