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コラム
4 “デマと誤解”が横行している?!
初めて訪れられたA社長は、事務機器の販売会社を経営しておられるとのこと。
甲会社に事務機器を販売したが、甲会社は全く代金を支払おうとはしない。A社長は、その後毎月毎月請求書を送り続けているがそのまま5年が過ぎてしまった。特に何もしなかったのは、知人に、請求書を送り続けていれば、時効にはかからないと教えられたからだ。
世間には“物知り”がいて、いろいろなことを教えてくれるけれど、無責任で内容が誤っていることがある。
請求書を送り続けていれば時効にずっとかからないというのも、よく聞く誤解の一つ、まったくのデマだ。
私は、この種の“物知り”を「外野席(がいやせき)」と呼んでいる。外野席の観戦者は、いろいろ野次を飛ばすが、最後の責任はとってくれない。
さて、物の販売の代金請求権は2年で時効にかかって消滅してしまう(ただし、「援用」という意思表明が必要。)。そして、時効が完成近いがまだ完成していないうちに請求書を届け、届いた日から6か月以内に裁判を起こすなど所定の手続をとった場合にのみ、その期間だけ時効期間は延長される。だから、仮に請求書を送って時効期間が延びたとしても、最大限6か月だし、それは1回限りの特典なのだ(詳しくは、別項「請求書を出し続けても、時効を止めることはできない」)。
なお、実際に請求書が届いていないと言う嘘つきもいるので、証拠を残すために、配達証明付きの“内容証明郵便”を利用する等しておく必要がある。
この件、おそらくは時効にかかっている事案だ。もし裁判を起こして勝訴判決をとっておけば、時効を中断したうえ、時効期間を10年に延長することもできたのに・・・・・・。
時効に限らず、トラブルには思いもよらない『法律問題』が潜(ひそ)んでいることがある。そして、『法律問題』を解決するためには、手遅れにならないうちに、いろいろな観点から処理しなければならない場合が多い。
決して難しいことではない。要は経営者・管理者が時効のことを正確に知っていたかどうか、素朴な臭覚を持っていたかということだけのことだ。デマに惑わされず、せめて自分の大事な商品・サービスについて対価の時効期間を知っておくだけのことだ(「商品知識」)。
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