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8 リーガル・リスク・マネージメント(危機管理)


最近、『法律問題』が身近になってきた。カード地獄、自己破産、離婚、相続、オーム裁判等々が、新聞、テレビを賑わし、いやでも、『法律問題』が耳に入ってくる。不思議なもので、身近な話題になっても、自分が『法律問題』の当事者になるなどとは全く考えていないのが大多数の方々である。

しかし、好むと好まざるに関わらず、『法律問題』は、ある日突然やってくる。

『法律問題』への関わりには、実際にトラブルに巻き込まれてしまったとき、それをどう解決するかという場面(「臨床法務」)と、あらかじめ起こりそうなトラブルを想定して、巻き込まれないためにはどうするか、という場面(「予防法務」)がある。
病院に行く場合、ひいてしまった風邪を治療に行くときと、風邪をひかないように予防注射を打ちに行くときとがあるはずだ。医学と同じく、法律の分野にも、臨床と予防の分野がある。

さらに、利益の確保、市場の確保等これからやろうとしていることを、最大限有利に展開するためには、法律をどう積極的に利用するか、という場面(「戦略法務」)もある。あるマラソン選手に世界記録を破らせるために、医学的にどのような身体(からだ)を創りあげればよいか、そのためにはどうするかという分野に似ている。 「法律問題」は全般的にそうだが、特に「予防法務」、「戦略法務」の分野では、まさにTPO(時・場所・場合)に合った『法律問題』の処理が必須となってくる。それは、“タイミングの集積が有利な流れを創る!!”、と言い換えると分かりやすいだろう。そして、事前にトラブルを想定し回避する方策を練ることも大切である(「危機管理=リスク・マネジメント」などともいう。)。
そのためには、発生しがちなトラブルについては、マニュアルや雛形の書式を意識的に集積しておくのもよい。先程の「残高確認書」の雛形(ひながた)も、ほんの少し工夫をすると、所定事項書込み型の定型書式に変身する。個々の営業マンが法律を全く知らなくとも、記入箇所さえ覚えておけば、誰でも利用できる。
難しく考える必要は全くない。法律は、“弱い者の味方をする”のではなく、

“法律を知っている者を味方する”

という、ゴールデン・ルール、万人共通の土台があることを知ることだ。

そして、経営者・管理者が、自分の企業のヒト・モノ・カネの制約を踏まえて、現在直面し、または将来直面するであろう問題について、それが『法律問題』かどうかの分岐点(わかれめ)をかぎ取る素朴な臭覚を身につける、そして、自社なりのノウハウを蓄積することである。

法律を専門的に理解しようとしてはいけない。面倒な手続を必要とするときは、アクションによる収益と費用を考え、“損得勘定(経営判断)”が合いそうであれば、弁護士という“職人”に任せればよい。要は、時機、費用を勘案し、弁護士に頼むかどうかの判断がうまくできるかだ。いくら弁護士に頼んでも、“ 時、既に遅し”となってしまうえばしょうがない。弁護士は、“板前”さんと同じく、それなりの“食材(ネタ)”をもらわなければ、料理はできない(腕、根性、経験は、これまた“板前”さん同様に千差万別ではあるけれど・・・・・・。)。

本当は、平常時(ふだん)から折を見ては、顧問弁護士と、“料理”の話をし、“助言(アドバイス)”を受けていれば最上である(実は、弁護士に自分の企業や業界の仕組み・仁義を教える機会でもある。もちろん、この種の情報は、弁護士にとっても有益な在庫となる、と私は思う。。)。
そして、顧問弁護士を頼むコツは、実力もさることながら、相性があうかどうかがやはり一番のポイントだと思う。ススキノでの“クラブ”活動を月に1、2回我慢する程度の費用で顧問契約ができるはずだ。

ともあれ、手元に残りご飯しかなくとも、いろいろと工夫し、一生懸命、汗を流しながら、フライパンと格闘すれば、電子ジャーで白米から作った“ピラフ”よりずっと美味(おい)しい“炒飯(チャーハン)”が出来上がる。

(註)
本来のピラフは、米をバターで炒(いた)め、肉や貝、香草などを入れて塩・こしょうで調味し、スープで炊た洋風のた炊き込みご飯をいう。(Microsoft『ENCARTA97』より)

さて、大銀行が「破綻」し、高級官僚が逮捕され起訴され「お上(おかみ)」の威光が地に落ち、もう銀行や、政府もあてにはならない。『規制緩和』とか、“ビッグバン”とか言われるけれど、それは、結局、国・行政の役割が小さくなっていく証拠。“減税”といえば一見喜ばしいと思われるが、“財政赤字”のなか、歳入(国の収入)が減れば、当然公共的なサービスだってどんどん切り捨てられて行くハズ(“安かろう、悪かろう”)。ラーメンだって、値段を下げれば、チャーシューが薄くなったり小さくなったりする。

このような現実の中で、中小企業は、『規制緩和』の進行によって、“大海に放られてしまった!!”。
まさに、完全な『自己責任』の時代が到来しつつあるといわなければならない。このような時代、何が大切かといえば、当然の事ながら、自分のことは自分で守らなければならない、ということ、そして自分にあったノウハウを蓄積することだ。

中小企業の経営者・管理者は、『自己責任』の時代が進行する中で、どのように自社を守っていくか、という観点からも、本稿で述べたことを参考に企業をめぐる『法律問題』に取り組んで戴きたいものだ。

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