札幌の弁護士 前田尚一法律事務所 > お知らせ

お知らせ

メルマガ【弁護士前田尚一の「本当は怖い身近な法律問題」】の新作を発行しました。

2011年3月 3日 17:45

このエントリーをはてなブックマークに追加
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     本当は怖い身近な法律問題 vol.26  2011/03/03

          http://www.smaedalaw.com
     http://www.jikokyusai119.jp (交通事故 β版)
      http://saimuseiri-kabarai.com (債務整理)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 司法担当の新聞記者であっても,裁判の仕組み,特に実際の動き方を誤解し
ており,当該事案
の姿を間違って報道しかねない場面ということで,『新聞記者も読み間違いか
ねない裁判の成り行き』という
お題のお話を続けていきます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 原告が,裁判所に「訴状」を提出して訴えを提起すると,被告は,「答弁書」
を提出してくる。......


 前回までそんなお話をしました。とりあえず,第23号で復習して下さい。
  ⇒ http://bit.ly/gm22eF

 しかし,「答弁書」が提出される多くの場合,被告が,

  「ハイ,原告のいうとおりです。」
  「請求どおり,すぐにお支払いいたします。」

なんて答えることはありません。

 払わない理由は様々です。

 例えば,「原告が被告に100万円貸したので返せ!!」という裁判を起こ
した場合をイメージして下さい。
 前回までにお話した限りで( ⇒ http://bit.ly/gm22eF),ちょっと専門
的に訴状の一部を書いてみると, 

  第1 請求の趣旨
   1 被告は,原告に対し,金100万円を支払え。
   2 訴訟費用は被告の負担とする。
   3 仮執行宣言

  第2 請求の原因
   1 原告は,平成23年2月3日,被告に対し,100万円を貸し付け
    た。
    .........


ってな感じです。

 この場合,被告が払わない理由を思い付くままあげてみましょう。

   ・ 原告は大ウソつきだ。原告から金を借りたことなどないぞ!!
   ・ 確かに借りました。しかし,全部返しましたよ。
   ・ 全部ではないけれど,半分は返しました。
   ・ 本当は借りていないのだけど,原告が奥さんに内緒で隠し金を作り
    たいので,借りたことにしてくれと言われ,ニセの借用証書を書いた
    のです。
   ・ 確かに借りました。でも,私も原告にモノを売った代金があるので,
    相殺します。
   ・ 確かに借りました。でも,原告は昔の私の恩を忘れ,無礼なことば
    かりします。だから払いたくありません。
   ・ 確かに借りました。でも,今お金がないので返したくとも返せませ
    ん。
   ・ アイツの顔が嫌いです。ただそれだけです。

    ...............

などなど,まだまだありますが,このくらいにしておきます。

 そして,以上全ての場合について,裁判では,「答弁書」には,次のとおり
書くことが多いのです。

  第1 請求の趣旨に対する答弁
   1 原告の請求を棄却する。
   2 訴訟費用は原告の負担とする。

  第2 請求の原因に対する認否

    .........

 つまり,裁判でとおるようなきちんとした理由がない場合も含め,すぐに原
告の請求に応ずることができない場合に,
 とりあえず,

    原告の請求を棄却する。

と答えておくということもよくあるのです。

 他人が関心を持たないような裁判であれば,「勝手にやってくれ!!」とい
うことになるでしょう。

 しかし,世間の目を引く事件の場合,

 被告が「原告の請求を棄却する。」と答弁書に書いたからといって,新聞で,
「被告は全面的に争う姿勢を示した」などと報道されたら,事件の実態を見失
いかねないと思いませんか。

 次回は,そんなお話をしていくことにいたします。
 では,また。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【お知らせ】
◎ 講演・執筆・取材の実績の確認・ご依頼については,こちらからどうぞ。
   ⇒ http://www.smaedalaw.com/consulting/lecture.php

  * 最近の弁護士前田の講演風景
   ⇒ http://bit.ly/i56fmR
     札幌物流経営フォーラム
    「労務トラブルが企業の屋台骨を揺るがす!!
     -経営者が知っておくべき残業代請求問題と北海道の労使事情」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


  弁護士 前 田 尚 一(まえだ しょういち)
    前田尚一法律事務所 
     〒060ー0061
     札幌市中央区南1条西11丁目1番地 コンチネンタルビル9階
      TEL 011-261-6234 
      相談受付専用 0120-481744(24時間受付)
       http://www.smaedalaw.com (事務所)
     http://www.jikokyusai119.jp (交通事故 β版)
      http://saimuseiri-kabarai.com (債務整理)


         Copyright(c)2009- Shoichi Maeda All Rights Reserved.

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

一覧に戻る