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知っ得「法律」情報

相続問題


 最近、債務整理(過払い含む)、交通事故、離婚に加えて、相続の問題も法律相談で増えています。特に、故人がお亡くなりになった時は、バタバタしていて気がつかなかったが、しばらくたって突然、故人宛に請求書などが来て、驚いてご相談に来られるというケースが目立ちます。

 故人の残した遺産については、相続という形で引き継ぐということはおわかりだと思うのですが、故人の借金とかの債務についても、残された奥さんやお子さん達が引き継ぐことになるという点については、なかなか気がつかないことが多いと思います。また,場合によっては故人のご両親やご兄弟(民法889条)が相続人になったりした場合には、生活を共同していないことが多く、気がつきにくいところです。

 相続に関しては、民法は、基本的に、単純承認(民法920条)・限定承認(民法922条)・相続放棄(民法938条)という制度を用意しています。

 単純承認というのは、簡単に言えば、故人の遺産も借金も全てひっくるめて相続人が引き継ぐ制度で、一般的な相続の形態です。
 限定承認というのは、故人の残した遺産の限度で相続しますという制度で、例えば、故人が1000万円の不動産を残して亡くなったのですが、手広く事業をしていて、事業で作った借金がいくらあるかわからない、というようなケースで、1000万円の不動産の限度で相続をする,というやや特殊なやり方です。
 ですので、借金が500万円であれば。それは相続人が引き継ぐことになりますが、借金が1500万円の場合は、遺産である不動産の1000万円の限度でしか相続しないので、相続人はマイナスにはなりません。
 相続放棄は,遺産も借金も,一切引き継がない、という制度です。

ですので、ややこしいことを考えなくて良い、という点では相続放棄が一番わかりやすいと思いますが、相続放棄については注意点があります。

 ◎ 相続放棄は、原則として「相続の開始があったことを知った時」から3か月以内にしなければならない
 ◎ 場合によっては、思わぬ行為が法定単純承認(民法920条)となってしまい放棄ができなくなっていることがある

というあたりです。ですので、もし相続があったら、まずは何も手をつけないで、3か月以内に相続放棄するかどうか先に決める必要があります。

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