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保釈についての世間の誤解を正す!!

■ 保釈についての世間の誤解を正す!!

世間では、保釈と聞くと「金さえ出せば、刑務所にも入らないで済むんだ!!」と腹を立てる人もいる。しかし,大きな誤りだ。


保釈は、起訴後も勾留(新聞などでは「拘置」とされる。)されている被告人に、保釈保証金を納めるのと引換えに、身柄を釈放する制度だ。もし、被告人が裁判中に逃亡したり、裁判所の呼出しに応じなかったり、証拠を隠滅したりした場合には、再びその身柄を拘束するとともに、納められた保証金を取り上げること(没取)ができる仕組みになっている。
裁判の結果、禁固以上の実刑判決が言い渡された場合は、保釈の失効し、収監手続がとられる。

■ 保釈の具体例

比較的有名な例をご紹介いたします。通常の方であれば,ずっと低額です。

容疑を争う否認事件となると、保釈請求しても却下されるということが繰り返される。自白偏重だとか、「人質司法」等と言われ、非難されてきた。否認した場合の保釈までの期間の例として引き合いに出されるのが、当時衆議院議員であった鈴木宗男氏。平成14年6月19日に逮捕され、平成16年11月斡旋収賄罪など4つの罪で、懲役2年の実刑判決を東京地裁に言い渡された。


保釈されたのは平成15年8月29日。身柄拘束期間は437日間。つまり「1年と2か月と10日」であった。

長いといえば、懲役2年8月の実刑判決を受けた被告人。保釈が認められないまま4年10か月勾留されていた例がある。判決後すぐに釈放されたそうである。

鈴木氏の保証金額は、5,000万円である。政治家の例を挙げると、田中角栄元総理は2億円。巨額脱税事件の金丸信氏はホリエモンと同じ3億円だった。

保証金額の最高額はというと、20億円
牛肉偽装事件のハンナン元会長の浅田満氏の場合。大阪地裁で懲役7年の実刑判決を受けた。

イトマン事件の許永中氏。何と保釈中逃亡してしまった。
平成3年7月逮捕され、起訴された後、平成5年12月保釈されたが、平成9年10月韓国で失踪。
平成11年11月東京都内のホテルで身柄が確保されるまで2年以上にわたって逃亡生活を続けていた。
逃亡を手助けして逮捕された者の中には弁護士が3名いた。そのうちの1人は札幌弁護士会所属の弁護士であった。平成12年2月、公判が2年4か月ぶりに再開され、翌13年3月に懲役7年6月・罰金5億円の実刑判決を言い渡された。控訴、上告したが、最高裁は、平成17年10月、上告を棄却し、実刑が確定した。

保証金額は6億円であった。3億円については、弁護士が保証書を提出するという方法がとられていたため、その弁護士が後始末をしなければならなくなった。

弁護士といえば、安田好弘氏。後に東京地裁で、無罪判決を受けるが(検察官が控訴)、強制執行妨害の容疑で逮捕され起訴された後、保釈までの間295日間、10か月近くにわたって身柄を拘束されていた。保証金額は5,000万円。
最高裁での口頭弁論に欠席して話題になった山口母子殺害事件の弁護人だ。死刑廃止運動や冤罪事件の弁護で有名である。逮捕当時はオウム麻原裁判の主任弁護人であった。

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