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法律問題は法律だけで決まらない|35年以上の実務で見えた、弁護士前田尚一の実務姿勢

判断と実務姿勢

 

札幌を拠点に、少数株主・会社支配権などの企業紛争、建設請負、団体交渉をはじめとする使用者側労働問題、高額立退料などの不動産問題、相続・事業承継、重大交通事故など

複雑で紛争性の強い案件に注力しています。

また、顧問企業30社超を継続的に直接担当し、個別の法律問題だけでなく、事業継続や組織運営を踏まえた実務支援を行っています。

法律問題は、法律知識だけで決まるものではありません

35年以上の実務を通じて私が見てきたのは、同じような法的立場にあっても、初動で何を整理し、何を守り、何を優先するかによって、その後の結果が大きく変わる現場でした。

法的紛争や経営判断では、法律上の結論を検討するだけでは足りません。

事実や証拠はどうなっているのか。
誰が関係し、それぞれ何を守ろうとしているのか。
どのような選択肢があり、いつ、誰が判断するのか。
その判断は、将来にわたって維持できるものか。

こうした前提を整理しないまま結論を急ぐと、法律上は正しくても、依頼者にとって望ましい解決にならないことがあります。

当事務所では、法律的な見通しを示すだけでなく、初動・情報・利害関係・選択肢・時間軸を整理し、依頼者が何を基準に考えるべきかを見定め、納得して判断できる状態を整えることを大切にしています。

判断と実務姿勢を構成する三つの視点

1 初動――まず状況を整理する

問題が起きた直後に、何を確認し、何を残し、何を避けるかによって、その後に採り得る選択肢が変わることがあります。

▶  初動で結果が変わる――勝敗ばかりにとらわれず、まず状況を整理し、適切な判断につなげる

2 判断構造――何を、誰が、どの順序で決めるのか

法律問題を個別の論点として見るだけでなく、事実関係・利害関係・損失・時間軸・選択肢を整理し、本来判断すべき人が判断できる状態をつくることが必要です。

▶  法律問題を解く前に、判断の構造を整理する――結果を左右する前提とは

3 実務観――分野を越えて共通していたもの

少数株主、会社支配権、建設請負、団体交渉、高額立退料、名誉毀損など、分野も適用法令も異なる案件に携わってきました。しかし、振り返ると、そこで見ていたものには共通する流れがありました。

▶ 分野は違っても、見ていたものは同じだった――私が30数年の実務で見てきたもの

私は、依頼者にとって「何が本当の意味での勝ちなのか」にこだわります

目先の勝敗や金額だけでなく、その解決によって何を守ることができるのか、その後の事業や生活を維持できるのかまで考える必要があります。

現実の紛争や経営判断では、単純な有利・不利ではなく、

何を守るのか。
何を優先するのか。
どこで線を引くのか。
何を引き受けるのか。

が問われます。

依頼者ごとに、置かれた状況も、守るべきものも異なります。そのため、弁護士が一方的に結論を押し付けるのではなく、事実・証拠・背景事情・交渉経過・将来への影響を依頼者とともに整理し、現実的な解決の方向を考えることが必要です。

必要な場面では、35年以上の実務経験を踏まえて具体的な見通しを示し、判断を後押しします。しかし、最後に何を選び、その結果を引き受けるかを決めるのは、依頼者自身です。

私は、依頼者が感情や不安だけに流されず、自ら納得して判断できる状態を整えることを、弁護士の重要な役割だと考えています。

その積み重ねが、拙速ではなく、将来に耐え得る解決につながります。

実務への取組

『法律』は、弱い立場にあるからといって、自動的に味方をしてくれるわけではありません

紛争の現場では、「自分がどう感じているか」「自分の方が正しいと思う」ということだけで結論が決まるわけではありません。

証拠、これまでの経緯、相手方の動き、関係者の利害、裁判所がどこを見るかを整理しなければ、望む結果に近づけない場面があります。

法律は、依頼者が本当に守りたいものを守るための重要な手段です。しかし、法律だけを切り離して考えるのではなく、背景事情や将来への影響まで含めて、どのように使うかを判断しなければなりません。

問題が複雑化し、感情や不安のために整理が難しくなったときこそ、一度立ち止まり、

何が起きているのか。
何を急ぐべきか。
何を守るべきか。
どの段階で判断が必要になるのか。

を確認することが重要です。

法的紛争や経営判断について、目の前の問題に飛びつく前に状況を整理し、適切な判断につなげるために、弁護士を活用していただきたいと考えています。

▶  初動で結果が変わる――勝敗ばかりにとらわれず、まず状況を整理し、適切な判断につなげる

経歴

 

北海道岩見沢市生まれ

北海道札幌北高等学校、北海道大学法学部卒業

平成元年、弁護士登録
橋本昭夫法律事務所(現・弁護士法人橋本・大川合同法律事務所)入所
平成5年、前田尚一法律事務所開設

―――――――――

35年以上にわたり、
【相続・企業紛争・使用者側労働問題・交通事故重大案件】を中心に複雑案件に対応。
また、顧問企業30社超を継続的に直接担当し、事業継続・組織運営を踏まえた実務支援を行う。

―――――――――

JR札幌病院(旧・札幌鉄道病院)
倫理委員会・臨床研究審査委員会委員、
北海道大学法科大学院(ロースクール)元・実務家教員などを歴任。

テレビ・ラジオ出演、新聞・雑誌寄稿多数

 

現在の判断と実務姿勢がどのように形成されたのかを、弁護士を志した時期から振り返ります

弁護士になろうと思ったきっかけ

 

ロッキード事件、検察への憧れ、そして「現実」

私が、法律の世界(裁判官・検察官・弁護士を総称して「法曹」と呼ばれます。)を意識したのは、高校3年生のころでした。
当時、「総理の犯罪」と呼ばれた戦後最大級の疑獄事件・ロッキード事件が発覚し、前・内閣総理大臣が逮捕されるという衝撃的な出来事がありました。
東京地検特捜部が、政・官・財界に切り込んでいく姿は、当時の私には、「巨大な権力にも屈しない存在」として強烈に映りました。

私は当初、理学部に進学し、物理学者になりたいと考えていました。しかし、この事件をきっかけに進路を転換し、法学部へ進学することになります。
その後も、「巨悪は眠らせない」を掲げる東京地検特捜部への憧れを持ちながら司法試験の勉強を続け、昭和61年、27歳で司法試験に最終合格しました。
もっとも、その過程は順調ではありませんでした。

論文試験後、突然「網膜剥離」を発症し、大学病院へ緊急入院。手術後、顔の両脇に砂袋を置かれ、数日間ほとんど動くこともできない状態となりました。
病室のベッドで論文試験合格を知り、片目が見えづらいまま、東京で最終の口述試験を受けることになったのです。
結果として合格できましたが、この経験を通じて、無理に力むのではなく、「自然体」で状況を整理しながら進むことの重要性を強く感じました。

司法修習

 

「正義」のイメージと、組織の現実

司法試験合格後、司法修習で検察庁に配属されました。
当時の私は、検事志望でした。ところが、実際の現場で見えてきたのは、テレビで見ていた「特捜部」のイメージとは異なる現実でした。
検察庁は極めて中央集権的な組織であり、現場の判断も、強い組織構造の中で動いていました。

もちろん、それ自体を否定するものではありません。しかし私は、その経験を通じて、
「法律の仕事をするのであれば、自分の見える範囲で、自分の責任で判断したい」
と考えるようになりました。

それまで私が憧れていたのは、「正義」という観念そのものだったのかもしれません。
しかし現実の社会では、物事は理念だけでは動きません。

組織、立場、力学、利害関係、空気――
そうしたものが複雑に絡み合いながら動いている。

その現実を、司法修習の段階で強く実感することになったのです。

弁護士登録・弁護士勤務時代

 

「表面の法律論」だけでは解決しない

札幌の法律事務所に勤務した後、企業法務・労働問題・訴訟案件を中心に、多数の案件に携わることになりました。
取扱案件の多くは企業絡みで、複数の関係者が関わる複雑な案件でした。

そこで私が実感したのは、
「物事は、表面的に見えている理由だけで動いているわけではない」
ということでした。

外から見れば単純に見える紛争でも、

誰が動いているのか
何を守ろうとしているのか
どのような力学が働いているのか
どこが本当の争点なのか

を整理しなければ、実際には解決に至らない場面が少なくありません。
表面的な法律論だけではなく、背景事情・利害構造・組織の動きまで含めて見なければ、本当の意味で依頼者の利益につながらない。
そうした感覚は、この時期に強く形成されました。

独立

 

「何を基準に判断するか」

平成5年、独立開業しました。
独立後、様々な案件に向き合う中で、私が強く感じるようになったのは、「法的紛争は、“何を基準に判断するか”によって、大きく結果が変わる」ということでした。

実際の紛争では、

感情
立場
世間的印象

だけでは、問題は整理できません。

証拠、経緯、相手方の動き、組織の力学、将来リスク――
そうしたものを整理しながら、

何を守るのか
どこで線を引くのか
どの選択肢を残すのか

を考えていく必要があります。

私は、30年以上にわたり、

相続
企業紛争
使用者側労働問題
交通事故重大案件
中小企業の継続支援

などに携わる中で、

「法律を知っていれば守れた利益」
「初動や判断を誤ったことで不利になった場面」

を数多く見てきました。

だからこそ現在は、単に目先の有利・不利を追うのではなく、
「その判断が、将来にわたり維持できるか」
を重視しています。

当事務所では、案件数を大量に処理するのではなく、一件一件について、状況・背景・将来への影響を踏まえながら、依頼者と継続的に向き合うことを大切にしています。

 

実務・経営・紛争対応などに関するセミナー・情報発信も行っています(写真は、北海道大学法科大学院での講義風景)。

 

ご相談内容からお進みください

ここまでお読みいただき、当事務所の考え方や実務姿勢にご関心をお持ちいただけましたら、ご相談内容に応じて各分野のページをご案内しています。ご関心のある分野からお進みください。

企業紛争・企業法務

会社支配権・非上場会社の紛争

▶ 会社支配権とは何か――非上場会社で本当に争われているもの
260628

少数株主・非上場株式の売却

▶ 非上場会社の株式を持っているが、どうしたらよいか分からない方へ
260613

建設請負・建設業の紛争

▶ 建設請負紛争で本当に問われるのは工事の出来ばかりではない
260620-4

団体交渉・労働問題(使用者側)

▶ 労働問題は経営判断である
12265

不動産

高額立退料・借地借家問題

▶ 高額立退料とは何か
260618

相続・事業承継

▶ 相続・事業承継
smaedalaw-sozoku.com

その他

▶ 重大交通事故
jikokyusai119.jp

あわせてお読みください

▶  35年以上の実務で見えてきた、法律問題の本当の難しさ――結果を左右するのは法律だけではない

▶  不安と向き合い、現場に立って判断し続けるという仕事――弁護士として、時には人生の修羅場に立ち会ってきて思うこと

 

 PROFILE 

TV出演リスト、雑誌寄稿・連載リスト、新聞取材記事のほか、
「弁護士になろうと思ったものの独立までの二転三転」
持病への取組・命拾い
など
プライベートに及ぶ部分はこちらをご参照ください。
▶ 【自伝風味】私はなぜ弁護士になったのか|前田尚一・札幌の弁護士

 

「GALLERY|旅と経験のギャラリー」

トルコで元・大統領と間違えられた話

プロフィール
こちらからどうぞ≫

 

 

本サイトの考え方と記事体系

当事務所の各記事は、それぞれ独立した法律情報を並べたものではありません。
「何を基準に判断するか」という考え方から、判断構造、実務姿勢、各取扱分野、実務事例へとつながる一つの体系として構成しています。

(「サイトアーキテクチャ図」・「完成版観念グラフ」)

【トップページ】
(サイト入口・ブランド)


① 最上位ハブ「判断基準」
(思想・判断原理・サイト全体の憲法・最上位層)
judgment-criteria


② 中核ハブ「判断と実務姿勢」
(思想・AI・実務を統合する総合案内)
judgment

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【AI時代・前提理論】         【判断構造・実務論】           【実務観・実務姿勢】
(なぜ判断が重要になるのか)      (どう判断するのか)       (誰が、どのような姿勢で判断を担うのか)
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│              ③ テーマハブ群                        │
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▼             ▼        ▼         ▼          ▼
260528-2(問題提起)   260617-3     260527-2       260621        260609-2
翻訳型実務者       法律問題を    問題が起きたら    分野は違っても    長く実務を続けると、
│            解く前に     その後の展開     見ていたものは    後から自分の仕事を
▼            判断構造を    まで見据えて     同じだった      説明できるようになる
260603-2(環境変化)   整理する     整理する      (統合)
なぜ専門家が増えても   (理論)     (初動思想)
問題は解決しないのか             │         │          │
│             │        │         │          │
│             │        │         │          │
│             │           ▼                    ▼
▼             │       260601-2                  260618-2
260614(到達点)      │    初動で結果が変わる               35年以上の実務で
AI時代に増える入口と、   │          │                   見えてきた法律問題
最後に残る判断の問題    │         │                   の本当の難しさ
│                       │                      │
│                      │                     │
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260615           │                │            │
AI時代に足りなくなるのは  │                │            │
専門家ではない。      │                │            ▼
「業務理解」の先にあるもの │                │           260607
※AI時代の         ▼                ▼           私は相談で何を聞くのか
実務・判断        260620              260620-2         (依頼者との共同判断・判断主体の復位)
(AIから実務へ)     判断主体             判断構造の応用       │
※AI→判断構造       └────────────────┘            ▼
(260617-3)                  │                   20260202
への橋渡し記事                 ▼                   判断をになう者の
│                 「判断構造・初動・実務観」             覚悟・恐怖・責任
▼                       │                     ※人生の修羅場
260617                    │                    (実務姿勢・人間論)
AI時代に最後まで残るのは「判断」       │
(判断主体・結果責任)            │
※AIから判断構造へ移る最後の橋        ▼

④ 分野別ハブ群
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▼        ▼        ▼        ▼        ▼        ▼        ▼        ▼
少数株主     会社支配権    建設請負     団体交渉     高額立退料   相続・事業承継   名誉毀損     交通事故外
(非上場株式)  (非上場会社)
│        │        │        │        │        │        │        │
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